John 'Speedy' Keen


えっと、1/16のMacworldに絡めたThunderclap Newmanに関するエントリーで、John 'Speedy' Keenに関して、"もう少し活動を続ければパブロック〜NWの流れにも乗れたんでしょうけどそれも叶わず" と書いてしまいました。
ちょっと舌足らずだったかもしれないので、補足。

まずJohnny Thunders & The Heartbreakersのデビュー作、「L.A.M.F.」をプロデュースしてます。
Tracksレーベルでの制作なので、それでJohn Keenがプロデュースを担当したみたいですね。
ジョニー・サンダース本人はジョン・キーンのプロデュースにはっきり「不満だった」と言っているみたいですが、でも天下の「L.A.M.F.」のプロデューサーという事実に変わりはありません。

L.A.M.F. (Like A Mother Fxxker)はドールズ(=グラム)〜ハートブレイカーズ(=パンク)と常に異端でありつづけたジョニー・サンダーズが初めて主導権を得て結成したバンド。
Chinese Rock, Born To Loose, All By Myselfといった傑作ロックンロールが並び、ルックス的にも最高。
ジョニー・サンダーズはいわばロックンロール・ジャンキー。本人の自覚としてはロックンロール以外の何者でもないのだろうけど、時代と環境が彼をグラムやパンクの異端児にしてしまった気がします。
ただ人生の最後を過ごしたニュー・オーリンズ時代は音楽的には幸福だったみたいで、それが何より。


John Keenは、モーターヘッドのデビュー作もプロデュースしています。
これはチズウィックがパンク〜NWのどさくさに紛れて世に出したとした思えないんですが、おそらくパブサーキットで「仕事が早くて、安くて、スケジュールが空いている奴!」を探したら、たまたまjonn Keenが居た・・・という感じだったんじゃないですかね。

でもやはり、この偉大なハードロックバンドのデビュー作のプロデューサというのは評価しなければ。

ハートブレイカーズにしろ、モーターヘッドにしろ、レーベル繋がりでデビュー作をプロデュースを担当するもそれ以降は声がかからない・・・というのはやはり相性でしょうね。


このエントリーを書く為に、彼の2ndにしてラストアルバム「Y' Know What I Mean」を聴き返してみたのですが、ドリーミーで良い曲を書くんですよね。サウンドもほんわかしてThunderclap Newmanをさらにパブロックぽくした感じ。The Whoのお友達にしてTrackレーベルのハウスエンジニア/プロデューサという立ち位置と、音楽的な資質がミスマッチというのが成功に至らなかった原因かと。彼のソロからハートブレイカーズとかモーターヘッドというのは音楽的にはその繋がりが想像すらできません。

ただ当時、彼の資質とマッチするようなバンドが、既に存在しなくなっていたのも事実なんですよね。

コメント

このブログの人気の投稿

Fire and Rain - 旅立ちの時

サム・フィリップス♀

Foghat 1st