American Boy & Girl


ニューヨークのSSWガーランド・ジェフリーズ(Garland Jeffreys)の1979年発表の4作目。
前年の「One-Eyed Jack」、Epicに移籍してからの「Escape Artist」(1981年)と合わせ、彼の最初のピークを成す傑作アルバム。
アナログ時代は全曲解説できるぜ! ってくらい聴きまくったアルバムなんですが、なにせCDが出ていないようで、今年の正月はこいつをLPからリッピングするのが目的で帰省しました(笑

今では知る人ぞ知るという感じのGarland Jeffreysですが、この人は60年代末からNYCでアーティストとして活動していたようで、ジョン・ケイルとかルー・リードとかを聴いていると自然とこの人の名前に巡り会う事にもなります(笑
とはいえ、あっち系の恐ろしい人ではなく、SSW/ロッカー系の判り易い音楽と社会的なメッセージを持った人ですね。

この「American Boy & Girl」、ジャケット写真にはアフロ/ヒスパニック系の少年とその恋人と思われる白人少女が使われています。NYCに限らず80年代以降のアメリカの都市部ならどこにでも普通にいる「祝福されない」カップルです。(年代、地域を問わず「祝福されない」とも言えますが)
ちなみに、ジャケットの裏側にはガーランド・ジェフリーズからこの二人に向けた"Please Don't You Let Me Down"というメセージがプリントされています。

また、このアルバムにはもしかしたら彼の最大のヒットかもしれない「Matador」が収録されてます。でもその曲すらも埋没しかねくらいの名曲揃い。基本的にはロックにジャンルされるんですが、レゲェとかパンクとかの影響が濃厚な、早過ぎたミクスチャーロック。
たぶん、今年2008年にはもう一度再発・・・されて欲しいなぁ。


というのは、2007年にEpicで出した「Escape Artist」と「Guts of Love」がボーナス付きで再発されているんですよね。
A&Mでのアルバムは今まで放置されているので、Epic分で盛り上がったところで是非A&M分もと期待したいのですが。
特に「Escape Artist」はバックを(グラハム・パーカーの)Rumourや(スプリングスティーンの)E-ストリートバンドが務め、ChristineとかR.O.C.K.といったパンク色、レゲェ色がさらに濃くなったキメの名曲が揃い、当時は相当盛り上がりましたからね。まぁそれでも音楽好きの一部の間での盛り上がりだったのだけど、20年経った今ならば、この軽いミクスチャー加減が逆にウケるんじゃないかと思うんですが。

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