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10月, 2007の投稿を表示しています

Nite Cityの2ndアルバム

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ドアーズのレイ・マンザレクのバンド「Nite City」の2ndアルバム「Golden Days Diamond Nights」。 あの傑作デビューアルバム「Nite City」の翌年1978年に西ドイツのみでこっそりリリースされていたらしい。 恥ずかしながらその存在を知りませんでした。Nite Cityはデビューアルバムのみで消滅していたと思っていたのだけど、そうじゃなかったんですね。 Nite Cityは70年代型ドアーズというかハードロックドアーズというか、サウンドは70年代後半、メンタリティは60年代という好きな人にとっては堪らないバンドだったんですよね。未だにその影響から逃れられない人も多数。 ただ1stがあまりに凄過ぎたのか、こっちの2ndはどうもあまり評判良くないみたいです。 でもレイ・マンザレクがボーカル取ってる曲もあるし、聴いてみたいのもたしか。 1stと合わせて早くCD化されることを切に望みます・・・と書き続けること数年、なかなか先が見えませんねぇ。 マンザレクのソロがCD化された時はNite Cityもすぐかと期待してたんですが。

Unfairground / Kevin Ayers

巷で大きな話題になっているらしい(?)Kevin Ayersの16年振りのスタジオ作。 その間、発掘ライブとか現役ライブとか来日ライブとか常に何やら話題があったので16年振りです、Still Life with Guitar以来ですとか言われると思わず狼狽えてしまいます。 つまりボクの30歳以降はケビン不在の十数年だったのか!? さて、内容の方は・・マスターピース。 これを出したら引退 という話もありましたが、どうも本当らしく、でも最後にこのような大傑作を残して引退なんて、ケビンらしからぬ格好良さですね。 Island時代のR&B色が強い音作りでも、最近のペラペラした音でもなく、Harvest時代に遡るかのようなファンタスティックな音でして、バックにもフィルマンやらヒュー・ホッパーやらといった縁ある人たちも駆けつけ、まさに人生の最後を飾る大団円アルバムに相応しいです。ホント傑作。 歌詞もまだ聴き込んでいないけど、一聴した限りではケビンらしいテーマの曲もあり時間をかけて味わいたいと思います。

BickershawのBeefheart

少し前に注文 したビーフハート&マジック・バンドの1972年はBickershaw Festivalでのライブ。 バンドのラインナップは隊長の他に ロケット・モートン、 ロイ・エストラーダ、 ズート・ホーン・ロロ、 エリオット・イングバー、 アート・トリップ お馴染みの連中ですね(笑 何故か今月(本国では先月か)号のUNCUTでもビーフハートの特集がありまして、そっちでも同じ面子のぶっ飛んだお姿を見ることができます。 後にジョー・ストラマーと名乗るジョン・メラーも生涯最高のライブ体験と言っているように、雰囲気と演奏はなかなかですね。 しかし、音質は・・・極悪。 ビーフハートのライブものは怪しいのも含めてボクも相当聴いてきていますけど、その中でも最低クラスの音質ですね。せっかく買った高品質スピーカ(笑)もかたなし。 まぁ歴史的価値も含めてのライブということで、一般人にはお勧めできないCDになってしまいました。 が、ビーフハートが聴きたい、特にこの面子で! というコアな方にはマストな音源だと思います。

Queen Best 10

愛読誌(笑)の「レコード・コレクター」、今月はQueenでして、和久井さんがQueenのベスト25という企画をやっていたので、対抗してベスト10。 そりゃクィーンはなんだかんだいっても最初から聴いているからね、好きな曲を選べんでいいのならいくらでも出てきますって。 Seven Seas Of Rhye Brighton Rock Keep Yourself Alive Stone Cold Crazy 輝ける七つの海 ブライトンロック 炎のロックンロール ストーン・コールド・クレイジー うーむ、8曲しかない(笑  なぜなんだろう? やはりクィーンとボクとは性格的に合わないんでしょうね。 こちらはハードロックにもそれなりの表現の必然性とか求めちゃう方だし、向こうは最初はカウンターカルチャーだったのに途中から娯楽に転向という、ある意味ロックの歴史そのものでもあるし。ゴメンとしかいいようのない出会いでしたね。

The Residents

新しいiPod classicは160GBも容量があるので、もうとにかくなんでもかんでも詰め込んでます。 (あぁ、これはもう聴かないなと思った曲はレーティングを1にしておけば次回の同期以降はiPodからいなくなる設定にしているので、持っているデータが全部入っている訳ではない) そうなるとこういう出会いというか事故が発生する訳ですね。 帰宅途中の三田線、わずか2駅、時間にして3分しか乗っていないその隙間にかかったのが、レジデンツの1976年の名作「第三帝国」からの名曲「Swastikas on Parade」。名作だ名曲だってホントか?って気がしますが(笑 古今東西のロックンロールの名曲を切った貼ったで再構築(サンプリングじゃないよ)したこんな曲を、酔っぱらいのサラリーマンや疲れたおばちゃん達に交じって聴くなんて、あまりにシュールな図ですね。 でもこの名曲を通して聴いたのは久し振りです。 でもだいたい、iPodにこんなのが入っていましたいう以前に、こんなの持ってますという方がおかしいよなぁ。

Madonna

とても象徴的なニュースが二つ。 マドンナがワーナーを離れるという話と  米コンサート運営大手ライブ・ネーションは16日、女性人気歌手マドンナ(49)が同社に移籍したと発表した。大物歌手は収益源の軸足をCDからコンサートへ移行しつつあり、マドンナは「音楽業界の構造変化に対応した」と移籍理由を説明した。 もうひとつはiTMS Plusの値下げの話 米アップルは16日、音楽・動画配信サービス「iTunes(アイチューンズ)」でのコピー防止機能なしの楽曲ダウンロードについて、価格を従来の1曲1ドル29セント(約150円)から99セントに引き下げると発表した。 マドンナはですね、アーティスティックな自由を確保するためにワーナー移籍にあたって副社長のポストを要求したくらいの人ですから、「音楽業界の構造変化に対応」という移籍理由もさもありなん。まぁ高額の移籍料が絡んでいることを忘れてはいけないですが。 iTMSの方は、Amazonや競合他社に対抗するというのが最大の理由だと思われますが、それにしてもDRM(FairPlay)付きとDRMなし(かつ高品質)が同じ価格というのはチャンレジブルです。 考えてみれば、CDというパッケージ製品の歴史もせいぜい20年。ビジネスモデルがほぼ同じレコードという製品メディアにしても実質的には100年もないわけですからね。別にそれがオンライン化したとしても天地がひっくり変えるほどの驚きじゃないですからね。20年も経てばビジネスモデルがガラっと変わっても不思議じゃないんですから。 1960年代生まれのボクなんかにすれば、ジャケットや物理的メディアの魅力、コンテンツ(音楽)の再生手段(オーディオ)まで含めたある種のカルチャーに対する愛着というのはやはり強いですし、携帯でダウンロードするなんて「音楽をスーパーマーケットで買ってくるなよ((c)中村とうよう)」と同じような感覚を持っちゃうんですね。 ボクもiTMSでコンテンツは買うけど、録音年も録音スタジオも参加ミュージシャンもよくわからないコンテンツには金かけれあないよなぁと思うんですが。普通の人はそんなこと気にならないのかなぁ。

パンズ・ラビリンス

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今年秋の最大の期待作「 パンズ・ラビリンス 」。公開2日目のチケットが案外簡単に取れてしまったので観てきました。 とはいえ、たまたま早い時間に通りかかったので整理券番号をチェックしたら案外小さい番号だっただけで、観客側の期待も大きいのか連休中の上映は全回満席。恵比寿ガーデンシネマのさほど広くないロビ−は大混雑でした。 そもそも日本公開も危ぶまれていただけにこの盛り上がりは嬉しいです。やはりファンタジーブームにアカデミー賞受賞という追い風が効いてるんですかね。 さて、映画の中身は・・大人の鑑賞にも耐えるファンタジー。どうもいわゆるファンタジー映画って、作り手側の「子供向けにはこんなもんでいいだろう」感がぷんぷんしていて嫌なんだよなぁ。ボウイが出ていたやつとか、リマールが主題歌歌っていたやつか、あれとかこれとか(笑 やはりもう21世紀なんだし、近代ファンタジーとしては残酷で不条理でやるせないこの世界の現実を寓意で包んで提示するのが本筋ではないのか。メルヘンじゃないんだから。 という意味でこの映画は正統派の近代ファンタジー。児童向けファンタジーと一線を画しているのが、時代設定とその結果としてのあまりに過酷な現実。 最近ではテリー・ギリアムの「ローズ・イン・タイドランド」。あれもシビアで絶望的な現実と折り合いを付ける少女の話だったが、テイスト的にはそれと近いかも。 こちらの主人公オフェリアの運命はアリスよりさらに哀しい。まさにシビアで絶望的な現実から抜け出し、本来自分が居るべきだった世界へ旅立つ話だから。 とにかくリアルな現実の描写とファンタジーの世界の描写が凄い。たまたま前日にゾンビ映画(プラネット・テラー)を観たので多少グロな映像には慣れていたけど、そうでないと辛いシーンもいくつか。しかし、だからといってそこから目をそらしてはいけない。そのグロなところもこの世界の現実なんだから・・・というメッセージでもあるんですよね。 現実世界は1944年のスペイン。人民戦線は既に崩壊し、その残党達が細々とゲリラ活動を続けていて、それを弾圧するファシスト政権という時代背景はきちんと理解してから観た方が判り易いと思います。人民戦線の崩壊から数年経過していて、ゲリラ側も「絶望的な負け戦」というのは判っている、でもファレイロ医師のように負け戦であっても人間としてやるべきことを放棄すべきじゃな

プラネット・テラー

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グラインド・ハウスのプラネット・テラーの方が、まだ公開中だったので観てきました。 二本立ての USA版は既に観ちゃってる んですが、日本も含む各国版は二本立てにする過程でカットせざるを得なかったシーンなども復活させた「ディレクターズ・カット完全版」だそうで、そう言われるとどこが違うのか観に行かなきゃならんでしょ(笑 しかし、それほど大きく違う訳でもなく、シーンの幾つかが追加されたり、ロングバージョンだったりで、映画そのものに決定的な影響を与える重要なカットの追加/削除などはありませんでした。 紛失した(笑)リールも相変わらず紛失したまま(爆)だし。あ、最後の最後の追加シーンだけはストーリーも変わってしまう事件かもしれません。まぁ解釈にもよりますが。 あとやはりこれを観たならデス・プルーフの方も観なくちゃね。 映画としてのバカバカしさはこっち、出来もこっち、でもカタルシス的にはタランティーノなんで。やはりなるべく時間を空けずに両方観るの正解だと思います。